(6) キリスト教を理解したい人への推薦書
僕の書棚から、薦めたい本を、数冊選んで記します。その中から、あなたが興味を持てる本を読んで下さい。
A)小説家が書いた本。
――――①ジュリアン・グリーン 「アシジの聖フランチェスコ」 (人文書院)
――――②フランソワ・モーリアック 「イエスの生涯」 (新潮文庫)
――――③ジョルジュ・ベルナノス 「田舎司祭の日記」 (春秋社)
①は、アメリカ人であるが、殆んど全ての小説をフランス語で書き、フランス文学史上に大きな足跡を残しました。ここに提示した「聖フランチェスコ伝」は一種のノン・フィクション・ノベルであり、 発売と同時に非常な売行きを示し、ベスト・セラーとなったものです。いかにもカトリックのお国柄・フランスを感じさせますが、主人公は、カトリック聖人た ちの中で最も愛されている「愛の使徒」と言えるでしょう。
②は、欧米で著名なノーベル賞作家。彼の国葬に、世界中の著名人が参列しました。アカデミー・フランセーズに残した業績は、ひときわ大きい。「イエスの生 涯」は、いかにも小説家らしい、独特の語り口で語られています。彼の文体は、小説作品において独特の試みがあり(例えば、<動詞の直接法現在>の多用が齎 す、ある緊迫感を巧みに紡いでいった)、この本でも、それが現れ、翻訳者の杉捷夫は、常にモーリアック文体を、見事に和訳しています。
③は小説作品そのものです。若い繊細な田舎司祭の日常を、見事に描いています。この作品に触発された映画監督・ロベール・ブレッソンは、「映画=エクリ チュール」という前衛作家らしい、彼の創作技法を、この映画でも表現しました。ちなみに、「ヌーヴェルバーグ」の作家たち、特にアラン・レネや、イング マール・ベルイマン、ミケランジェロ・アントニオーニは、ブレッソンの信奉者であり、その「反スペクタクル主義」の影響を受けました。
この小説作品と同じように、映画作品も、ともに欧米で大きな反響を招びました。
B)エッセイ集「現代思潮とカトリシズム」 (上智大学編、創文社)
………僕も、カトリック以外のことでは、宗教について門外漢です。
しかし、先に挙げたA)は勿論、B)の中でも、グレアム・グリーン、フランソワ・モーリアック、イーヴリン・ウォーのような小説家たちのエッセイは、読み やすく書かれています。しかし、例えばガブリエル・マルセルやF・C・コプルストンのような哲学者の文章も、さほど難解ではありません。他にクリスト ファー・ドーソンのような歴史学者など、多数が書いていますが、いずれも短文を集めた書籍です。
B)は、A)のような「小説的な緊迫感(あるいは面白さ)」は無いが、テーマによっては、興味を持たれるかたも多いと思います。
以上の書籍は、全て図書館にはあります。また、「アマゾン」で古書として販売されています。
できれば、僕の推薦書籍を、全部読んでいただきたいと思います。
- 編集日時:2012/3/8 18:39:06
- 回答日時:2012/3/8 18:04:30
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